橙縁社公式
2月1日6 分
家族が亡くなり、故人を『安置』する際に、枕元に飾りを置きます。
その『枕飾り』1つに、
枕飯(まくらめし)
があります。
お茶碗に山盛りにした『一膳めし』や、お皿の上に盛ってある複数の団子を見たことがある方もいるかと思います。
しかし、『枕飯』の意味や置き方、処分の方法は意外と知られていません。
そこでこの記事では、故人の枕元に供える『枕飯』の意味や置き方、処分の方法まで紹介していきます。
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『枕飯』には意味があり、地域によって供え方も異なります。
一般的には、
この世に未練を残さない食い納め
あの世でお腹を空かせないため
などが『枕飯』の意味として知られています。
そして『枕飯』には、
一膳めし
枕団子
お水
お茶
を供えることが一般的です。
また、『枕飯』の中でも、
一膳めし
枕団子
の作法は、地域によって異なり、供え方も独特です。
そのため、『一膳めし』・『枕団子』の意味や作り方を補足しておきます。
『一膳めし』は、お茶碗にご飯を山盛りによそい、箸を垂直に立てます。
『一膳めし』は元々、嫁入りや引っ越しの時、
旅立ちの場所に戻ってこないように
と願いを込めて出すのが習慣でした。
それがいつしか、亡くなった人に使われるようになり、
無事に旅立てるように
この世に未練を残さないように
などの願いが込められ、お葬式で『枕飯』という習慣に変化していきました。
また、茶碗に山盛りによそったご飯に箸を立てるのは、
あの世への橋渡し
この世の食い納め
といった意味があります。
箸の立て方は、ご飯の山の一番高い中心部分に、
1膳(2本1対)
1本のみ
1本を立て1本を横に十字
という様に、地域によって箸の立て方が異なりますが、垂直に立てます。
『一膳めし』は、火葬まで毎日取り替え、朝の炊き立てのご飯で作るのことが一般的でしょう。
『枕団子』には、
あの世で空腹を感じたらお腹を満たせるように
お腹を空かせた人に団子を分けて徳を積めるように
という意味が込められています。
『枕団子』をつくるようになったのは、ご飯を食べずに亡くなったお釈迦様を気遣って、弟子が団子を作った事が由来と言われています。
そして『枕団子』の個数は、
6個
供えることが一般的です。
6個の理由としては、仏教の輪廻転生では六道という考え方で、魂が生まれ変わりを繰り返し、6つの世界を渡り歩くといわれています。
その6つの世界を渡り歩く時に、お腹を空かせないため、6個の団子を供えるのです。
また、六地蔵への供え物で6個という考え方もあり、宗派や地域でも異なります。
地域ごとの違いは個数にもあり、
6個
7個
13個
49個
と個数が異なる為、地域の風習に従うのが良いでしょう。
ちなみに『枕団子』の供え方としては、
6個の場合
⇨ 5個を花形にして、1個を上に乗せる
供え方が一般的です。
『枕団子』は、毎日作り直す必要はありませんが、乾燥してひび割れや崩れたら、作り直してお供えしましょう。
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『枕飯』は、故人が亡くなった日に作り、火葬の当日まで供えます。
ただし地域によっては、『通夜』の日に『枕飯』を作り始める地域もあり、風習に従って供えましょう。
基本的に、『一膳めし』は毎日取り替え、『枕団子』は崩れたら取り替えます。
その際交換した『枕飯』は、
半紙に包んで棺に入れる
自宅の庭などに穴を掘って埋める
という様に、作法も地域で違いがあるため、確認しておきましょう。
地域で違いはありますが、火葬当日まで『枕飯』を供え、その後『枕飯』の中身や器の処分はどうするのでしょうか?
『枕飯』の中身は、
半紙に包み棺に入れる
自宅の庭に穴を掘って埋める
のが一般的でしょう。
『枕飯』に使った器は、
割って処分
し、死者の魂にこの世との決別と悟らせると言われています。
『枕飯』を作る考え方は、仏教の考え方です。
そのため、
神道(神社)
キリスト教
などの宗旨・宗教を信仰している方に、『枕飯』は供えません。
また、仏教の中でも『浄土真宗』は、
亡くなったらすぐお浄土へ
という考え方のため、『枕飯』は供えません。
しかし地域によっては、信仰に関わらず『枕飯』を供える場合もありますので、地域の風習に従って行うようにして下さい。
今回は、故人の枕元に供える『枕飯』の意味や置き方、処分の方法まで紹介しました。
家族のお葬式は、人生の中で何度もある訳ではありません。
そのため、葬儀マナーや地域の風習など、葬儀に関して分からないことが沢山あります。
『枕飯』も、何度も作る機会はなく、寺院や地域の風習に沿って供えます。
ですが、ただ作り供えるのではなく、故人に対しての最後の世話の一つでもあり、成仏を願う想いを込めて供える物です。
日常ではない非日常の作法ですが、少しでも意味や内容を理解し、大切な人との最後の時間を、より有意義な時間としたいものです。
葬儀に関する知識は、分からない事が当たり前です。
しかし、分からないからこそ、後々トラブルの原因にもなってしまいます。
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これが、葬儀の2大トラブルであり、クレームの大半だと言えます。
そんな葬儀トラブルを回避するためにも、葬儀の準備は事前に行うことが大切なのです。
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