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釘打ちの意味|葬儀の時、棺桶の蓋になぜ釘打ちをするのか?儀式の意味や内容を解説


葬儀・告別式が終わり、出棺の時に、棺の蓋を釘で打ち付ける光景に見覚えがあるでしょうか?

  • 釘打ちの儀式

と呼ばれる儀式ですが、最近は目にする機会が減りました。




ですが、儀式なのに『釘打ちの儀式』を行わなくても問題ないのでしょうか?




そこでこの記事では、『釘打ちの儀式』の意味や内容について紹介していきます。



 

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釘打ちの意味|葬儀の時、棺桶の蓋になぜ釘打ちをするのか?儀式の意味や内容を解説



  • 故人を埋葬する場所

  • 火葬場へと送り出す出棺の時

などで、釘打ちの儀式』を昔は必ず行っていました。

ですが、最近では『釘打ちの儀式』を見かけることは非常に稀です。




釘打ちの儀式』とは、棺の蓋を釘で打ち付ける行為のことです。

行うタイミングとしては、告別式が閉式し、出棺の前に行われます。




棺の蓋に釘を打ち付けることで、故人との別れを受け入れ、けじめをつけるために行われてきました。

『釘打ちの儀式』が行われることは減りましたが、

  • 宗教的な理由

  • 物理的な理由

が大きく分けて2つあり、儀式の理由や流れを理解しておくのも良いのではないでしょうか。



 

釘打ちの理由と流れ



仏式(仏教)の葬儀での釘打ちは、喪主から血縁の濃い順に、

  • 棺の頭の方から石で2回ずつ打ち込む

という流れになります。

この石は、三途の川の石に例えられていて、石を使うことで、棺に死者の霊を封じています。




喪主や遺族、血縁者達が各自2打ちずつ打った後、葬儀社のスタッフが最後まで釘を打ち付けることが一般的です。




また『釘打ちの儀式』には、故人との別れを受け入れ、決別するために行うとも言われます。

しっかりと蓋をして、二度と会えない事を自らに分からせる訳です。



 

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釘打ちの宗教的な理由|穢れを避けるため



『釘打ちの儀式』は、

  • 死の穢れを忌避するため

と考えられています。




穢れとは、精神的・肉体的な面において、汚れていることを意味します。

神道(神社)では、死を穢れとみなしています

そのため、棺から穢れである死(遺体)が出てこないように、釘打ちを行っていたのです。



 

釘打ちの物理的な理由|病気を避けるためと、埋葬場所まで安全に運ぶため



釘打ちを行う物理的な理由としては、

  1. 病気を避けるため

  2. 埋葬場所まで安全に運ぶため

の2つの理由があげられます。


 

釘打ちを行う理由【1】病気を避けるため


現在は、火葬が義務付けられているため、100%遺体は火葬されます

しかし昔は、土葬が一般的でした

土葬が行なわれていた頃、遺体の保管状態が悪く、死者のまわりは不衛生でした。




そのため、死者を通じて病気に感染することを防ぐ意味でも、遺体を離れた場所に保管し、病気が移らないように釘打ちを行っていたのです。


 

釘打ちを行う理由【2】埋葬場所まで安全に運ぶため


かつて棺には無垢の板材が使われていました。

無垢の板材は、湿度の変化によって反りが起こりやすく、棺を運ぶ際に蓋が取れてしまうこともありました。




また、棺を運ぶ時の揺れに対応するためとも言われています。

そのため、蓋が取れてしまったり、万が一遺体が棺から出てしまわない様、棺の蓋に釘打ちを行っていた訳です。




ちなみに、土葬が一般的だった頃は、座棺と呼ばれる故人を座らせて納める棺が使われていました。

この座棺は、大きな桶のような形をしており、お墓まで運ぶ際には棒を使い、2人の担ぎ手によって運ばれました。

そのため、棺が揺れやすく、縄で棺を縛るだけでは板が外れ、遺体が転げ出てしまう恐れがあったのです。



 

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釘打ちに対する意識が変化している



土葬だった時代から、火葬が義務付けられたことで、『釘打ちの儀式』も行われなくなりました。

また、遺族の『釘打ちの儀式』に対する意識が変化したことも、釘打ちが行われなくなった理由の一つでしょう。




棺に納められているとはいえ、故人が寝ているところに、

  • 上から釘を打つのは故人に失礼

  • 棺に釘を打つことは残酷

といった考え方を持つ方も増えました。




結果、寺院の指示や地域の風習以外では、『釘打ちの儀式』を行うケースがほとんどなくなった訳です。



 

釘打ちを行うタイミングとは



最後に、葬式の流れの中で、『釘打ちの儀式』を行うタイミングを紹介しておきましょう。


  1. 通夜

  2. 葬儀、告別式

  3. お別れの儀式

  4. 釘打ちの儀式

  5. 出棺




【1】~【2】で、通夜・葬儀、告別式が終了します。

その後、【3】のお別れの儀式で、

  • 副葬品

  • 手向け花

を、遺族や親族、参列者の手で棺に納めます。




その後【4】の段階で、

  • 釘打ちの儀式

を行い、棺の蓋が閉められます。

そして、霊柩車に棺を乗せ、火葬場へと出棺となります。


*葬儀会場と火葬場が同じ場合、霊柩車に乗せない場合もあります。

*『骨葬』の場合、通夜・葬儀、告別式の前に釘打ちの儀式となります。



 

まとめ



今回は、『釘打ちの儀式』の意味や内容について紹介しました。




土葬の時代の風習で、出棺の前に行われていた『釘打ちの儀式』。

ですが、火葬が義務付けされた現在では、釘打ちの風習はほとんど見かけなくなりました

また、寺院の指示や地域の風習で、現在でも『釘打ちの儀式』を行う場合もあるでしょう。




昔から伝わる一つの儀式ではありますが、『釘打ちの儀式』を行わなかったからといって、心配する必要はありません。

故人との最後の別れに重きをおくことが、最も重要なことだとご理解ください。



 

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