橙縁社公式
3月15日8 分
最終更新: 3月19日
通夜
葬儀、告別式
に参列した際、『数珠(じゅず)』を手に持っている人を多く見かけます。
アクセサリーとして『数珠』を身に付けている人を見かけますが、あれはパワーストーンで日常のお守りであり、葬儀や法事で使用しません。
そのため『数珠』は、日常生活になじみがない物だと言えるでしょう。
『数珠』には男性と女性で違いがあります。
また、『数珠』には正しい持ち方もありますが、意外と知られていません。
そこでこの記事では、『数珠』の持ち方や選び方、男性と女性の違いについて紹介していきます。
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通夜
葬儀、告別式
に参列する際、持っていれば『数珠』を持参します。
『数珠』は、仏を礼拝する時に用いる法具のため、持ち方や使い方に悩む方が多いものです。
ですが、インターネットで持ち方や使い方の
イラスト
画像
を見た時に、間違っていることも多く、実際葬儀の現場でも正しくない使い方をしている方が多くいらっしゃいます。
また、『数珠』は宗派ごとに形や用い方に決まり事があります。
更には、男性と女性でも『数珠』の選び方が違います。
そこで今回は、まず宗派にこだわらない基本的な『数珠』の選び方から解説していきます。
『数珠』は、天然石や木を加工した玉に、紐を通して輪にした仏具です。
また、仏を念ずる時に用いる珠との意味から、
念珠(ねんじゅ)
とも呼ばれます。
『数珠』は、
念仏を数える
108の煩悩を打ち消す
ために持つといわれ、身を護るなどの功徳があるとされています。
『数珠』の起源は、球を使ってお祈りの回数を数える、古代インドのヒンドゥー教徒の習慣です。
そのヒンドゥー教徒の習慣が仏教に伝わり、『数珠』を使う習慣が広がりました。
また、『数珠』は高級品であったため、僧侶や貴族など一部の人しか持つことが出来ませんでした。
そして、日本で仏教が一般化し、念仏が庶民の間に広がるにつれ、『数珠』の普及が進み、仏事に欠かせない身近な法具となったのです。
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男女での『数珠』の違いを知る前に、『数珠』の種類を知っておく必要があります。
『数珠』には大きく分けて、
本式数珠
略式数珠
という2種類があります。
『本式数珠』は、本来の目的である念仏を唱えた数を数える用途で作られ、
108玉
が揃うもので、正式数珠とも言われます。
*宗派によって、形や数が異なる場合もあります。
煩悩は108あると言われ、『本式数珠』の108玉は煩悩の数を表しており、最も功徳(くどく)がある数だとされています。
そのため、108の煩悩を108の玉で覆い隠す働きがあるとされ、お守りに使用される場合もあるのです。
『本式数珠』は、一般的に輪を二重にして使うため、
本連数珠
二連数珠
二輪数珠
とも呼ばれます。
『略式数珠』は、主珠の数を簡略化した『数珠』で、片手数珠とも言われます。
また、『略式数珠』は宗派にこだわりなく、
全ての宗派で使用できる
とされているため、一般的な方は『略式数珠』を使用することが多いはずです。
『本式数珠』が輪を二重で使用するのと違い、
輪が一重
で作られているのも、『略式数珠』の特徴です。
昔は『略式数珠』の玉の数が、『略式数珠』の108を基準に、
54玉(2分の1)
36玉(3分の1)
27玉(4分の1)
と決められていましたが、現在では使いやすさや見た目など、実用性が重視され玉の数に決まりはありません。
そして『略式数珠』は、男性用と女性用が区別されおり、
玉の数
玉のサイズ
玉の色
に違いがあるため、購入の際には気を付けましょう。
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男性用の『数珠』の選び方としては、
22玉
20玉
18玉
の3種類の玉の数が一般的で、玉のサイズは、
10~18㎜
で、玉のサイズは大きめになります。
玉の素材は、天然石から木まで様々で、
黒
茶系
の落ち着いた色味が人気です。
また、『数珠』の房の色にも決まりはなく、青や緑、茶色、黄色などの落ち着いた色味が多く選ばれています。
女性用の『数珠』の選び方としては、
22玉
20玉
18玉
の3種類の玉の数が一般的で、玉のサイズは、
6㎜、7㎜、8㎜
の3種類が基本で、玉のサイズは小さめになります。
玉の素材に決まりはないものの、水晶などの天然石で、明るい色味を選ぶ方が多い傾向です。
代表的な色味や素材は、
淡いピンク『珊瑚』、『紅水晶』
紫色『アメジスト』
淡い緑『翡翠』
などが人気のある素材です。
また『数珠』の房にも決まりはないものの、『数珠』の玉の色に合わせて、好みの色が選ばれる傾向です。
次に、『数珠』の持ち方を紹介します。
まず、『数珠』の選び方には男性と女性で違いがありましたが、
持ち方は男女共通
となっています。
『数珠』を使用する場面によって作法はありますが、
左手で房を下にして持つ
ことが基本になります。
また、通夜や葬儀・告別式、法事や仏壇前など、場面が変わったとしても、『数珠』の持ち方は基本的に同じです。
確かに、『本式数珠』の使用や宗派ごとの違いはありますが、『略式数珠』を使用する方が多いため、持ち方は同じと考えて良いでしょう。
次に、『数珠』を使用する場面によっての細かな作法を紹介します。
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では、『数珠』の細かな作法を紹介します。
数珠を使用しない時
移動する時
焼香の時
合掌の時
着席中など、『数珠』を使用しない時は、
数珠を左手首に掛けておく
事が基本です。
席を立ち、移動する時は、
房を下にして左手で持つ
ようにして下さい。
焼香中は、
左手の親指と人差指の間に数珠を掛ける
右手で焼香
が持ち方の作法となります。
合掌の時の持ち方は、左手の親指と人差指の間に『数珠』を掛けて、
左手だけ輪を通して合掌
合掌した両手に輪を掛ける
のどちらかになります。
最後に、『数珠』の持ち方や使い方における禁止事項を紹介します。
数珠の貸し借りはしない
数珠を椅子や畳の上、床などに置かない
まず『数珠』は、
持ち主の念が込められたお守り
仏様と持ち主をつなぐ仏具
といった考え方をされています。
そのため『数珠』は、持ち主以外の人間は使用しないものなのです。
突然の訃報に、『数珠』がない、『数珠』を忘れてしまったというケースで、慌ててしまうことは多いものです。
ですが、『数珠』の貸し借りはやめましょう。
『数珠』を持たずの参列でも、問題がある訳ではありません。
次に、『数珠』を椅子や畳、床などに直接置くことはやめましょう。
『数珠』は、重要な意味を持つ仏具です。
手に持つ
バックや袱紗などにしまい持ち歩く
ようにして、肌身離さないよう心がけましょう。
今回は、『数珠』の持ち方や選び方、男性と女性の違いについて紹介しました。
『数珠』は、仏教において重要な仏具であり、お守りでもあります。
しかし、アクセサリーとして『数珠』のパワーストーンを持っている方はいても、仏具としての『数珠』を所持している方は、そこまで多くはありません。
大切な人の急な訃報を受け、急遽『数珠』を準備する方も多いことでしょう。
『数珠』の選び方や持ち方をきちんと理解し、最後の見送りの時間をより有意義なものとしてもらえればと思います。
葬儀に関する知識は、分からない事が当たり前です。
しかし、分からないからこそ、後々トラブルの原因にもなってしまいます。
葬儀費用が高かった
イメージと違った
これが、葬儀の2大トラブルであり、クレームの大半だと言えます。
そんな葬儀トラブルを回避するためにも、葬儀の準備は事前に行うことが大切なのです。
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